森の中

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こんにちは。
今日はひとけのない森の中で一人で遊んでいました。
さまざまな形状の植物たちが入り乱れる様子はどこか狂気的で
気弱な私はすぐに怖くなって、元の狭い部屋に帰りたくなりました。
昼間だというのに夜のような静けさに満たされているのも怖さの一つです。
それでも好奇心と妙な心地よさに導かれてさらに奥へと足を進めていきました。


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枯葉の絨毯が敷かれた一帯がありました。
冬の名残でしょうね。
歩くとサカサカ音が鳴って面白く、録音して音楽にも使えそうです。
ここでは常時、誰かに見られているような気配をうっすらと感じてもいました。
もちろん周囲に人は居ません。
植物にも視線を持つ者がいるのかもしれませんね。


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最後は小さな湖のある一帯です。
ズームしたせいで少しぼやけてしまっています。
水面は常時静まり返っていて、街には無い時間が流れていました。
ここには結構長い時間留まっていて、湖の中に大きな生き物が潜んでいたり
何か怖いものが沈んでいたりする想像をしていました。


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普段見かけない形の植物がいくつもあって
まるで日本ではない何処か遠い空間に迷い込んできたような感覚になれました。
いつかまた行きたいと思います。
カメラの使い方が下手なのでうまくピントが合っていない写真ばかりなのを惜しく思います。
いつかは写真ブログをされている方々みたいに綺麗な写真を投稿したいです。
心霊写真は撮れませんでした。

アンティークの静けさ

路地裏のショーケースの中には静かな人形が一体。
その光沢ある瞳には物憂げな青い雨が映っていました。
人形は自分が人間に変身して傘を差して歩く想像をしました。
傘は雨粒でリズムを奏で、長靴は路上に波紋を広げてチャプチャプ。
普段通行人が嫌がっているのが見える水溜りの存在さえも人形にはとても楽しいものに思えました。
漂ってくる紅茶の良い香りはオーナーの休憩時間であることを知らせます。
人形は特段愛に満ちた華やかな生活をしているわけでもないのですが
背中で微かに感じるオーナーの温かな気配、それからゆったり流れるこの静かな時間を大変気に入っていました。
時折人形は窓ガラスにぼんやりと映る自分の顔を見て
微笑んではいるものの生気がなくて不気味だと気にしていたりもするようです。

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ランドセルには虚構の教科書

とある民家のりんごの色が一夜にして全て紫色に変わったというニュースを目にした人の抱いた感想は、
その数秒後に飛び込んでくる骨の無い新種の魚が発見されたというニュースによってかき消された。
さらに直後の殺人事件のニュースによって前の二つの印象は無となり、その後も続々とニュースは飛び込んできて同じような光景が繰り返される。
思考する時間などは許されていない。

用意された家畜用の商品。
用意さえた家畜用の薬。
用意された家畜用のお金。
用意された家畜用の世界観。
用意された家畜用の思想。
用意された家畜用の善悪。
用意された家畜用の価値観。
用意された家畜用の幸福。
用意された家畜用の解釈。
用意された家畜用の言葉。
用意された家畜用の感情。
用意さえた家畜用の意味。
用意さえた家畜用の未来。
用意された家畜用の牢獄。
用意されていない家畜用の出口。

goooooood bye。。。。。

半睡眠花

僕の頭痛と眩暈も他所に周囲には大ボリュームの喜怒哀楽が飛び交い続けていた。
俯いた視野の砂粒の中には小さな金色や銀色が見える、
普段は綺麗に見えるそれらさえ苛立たしいものに見えてしまう。
そんなことならいっそのこと周囲から意識を断ってしまおう。
そう思った瞬間から空は暗い雲に覆われ、意識は薄れていった。
薄い意識に花が咲く。
ぼんやり光る、青紫色の不思議な花だった。
突如花はカザグルマのように首を回転させながら微笑み始めたが、僕は笑わずにただじっと、目を回されていた。

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sanpo

目に見えない極薄のカラフルなクッキーを一枚
ビルのネオンに混じってなる甘い梨の匂い

目に見えない極薄のカラフルなクッキーを一枚
古いオルゴールの中にのみ咲く紫色の花の匂い

目に見えない極薄のカラフルなクッキーを一枚
未来の街に吹く潮風の匂い

音は追記へ

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無口な雲

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今日は曇り空。
曇りの日には世界が呼吸していないかのような特有の静けさを感じます。
霧の草原を駆ける不安げな動物の群れを遠くから眺めていたい気分です。

もしも仮面を被らずとも気の合う友人が出来た時は
この世界にある様々な景色を見て何を感じるかを共有したいです。
肉体で動き回るのには色々と面倒ごとも多いので、意識だけ浮遊する半透明の者でもいいのかもしれません。

香りも一種の芸術作品であることを認識しました。
最近の科学技術の進歩はこうも韋駄天ですから
想像上の香りを生み出し、ネット上で人々と共有出来るようになる日もそう遠くはないのかも知れませんね。

曇りの日であっても鳥たちは特に普段とは何も違わないというような顔をして
自分がやりたいことを淡々とこなしています。
なんとなく勇気付けられる光景でもありました。

危機や恐怖や不安など負の方面として分類されがちな感情にもそれ特有の匂いか美しさというものがあって
それを味わう為に自らの身を運ぶような変なこともしたくなります。

一つの景色を見てその場所の過去、未来の風景までを感じ取れるようになればどれだけ面白いでしょうか。




「無口な世界とクク」

ククが外に出ると部屋の煤けたガラス越しに見ていた世界と大して変わらぬ程の暗さでした。
そのことについて、ククは特に何も感じませんでした。
草むらのわき道を通るとき、いつもと違って虫や鳥の気配がないことにククは気が付きました。
この地の終わりが近いのをいち早く察した動物たちが、人の寝てる間にどこか遠くへと大移動してしまったという想像をしました。
そのことについて、ククは特に何も感じませんでした。
ククは古めの民家が立ち並ぶ一帯を歩いていました。
暗い空の下では不気味に目立つカラフルな洗濯物のみを、残して人々の姿は全く見当たりませんでした。
そのことについて、ククは特に何も感じませんでした。
風が吹いて、コンクリートに突き刺さった広告旗が揺られていました。
辺りがしんと静まり返る中で「お得」という楽しげな文字が目立っていました。
そのことについて、ククは特に何も感じませんでした。
ククは特に目的もなく一通り外を彷徨った後、コツコツとコンクリートを鳴らしておきまりの帰路に乗りました。
暗い部屋に帰りつく為に同じく暗い空の下を行くのです。
家のドアを開けると、ククは拒否も歓迎もせぬ無表情な玄関で靴を脱ぎました。
木の階段を微かに鳴らして自室にたどり着くと、ククはまず、いつもの癖でベッドに腰かけました。
しばらくそのまま部屋の壁に視線を預けていたククは
この世界に残された時間はあとほんの1時間ほどしかないことに気が付いてしまいました。
そのことについて、ククは特に何も感じませんでした。

日呼び桜

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桜の花

改造花2


こんなに晴れた日だというのに、影に照らされたような青い花の色を見ているのですね。


咲いては散り咲いては散り咲いては散り咲いては散り咲いては散り咲いては散り咲いては散り
一本の木に無数の花の一生がちらついている
彼らの一生は決して無意味などではなく
かつての景色として、残り香として、その周囲の世界に確かに刻まれている


その花を見た私が心を打たれた理由は、私の心の欠損した箇所のシルエットと同様だったからです。
狭い部屋のベッドの下では見つけられなかったピースを見つけました。


人に敵対する虫を殺し続ければいつかは温厚な虫のみになる。
敵対する虫を恐れて温厚な虫を殺し続ければ、世界には敵対する虫のみが残る。
そのどちらにも確かな因果が存在し、残酷であり、とても美しい物語でもある。


カタカナのように優雅に散りゆく花びらの光景から毎秒意味を得ています。


今こそ 子らの瞳に日は昇れ